週1回、マリンバのレッスンが楽しみでもあり、苦しみでもあり。そんな60の手習いの日記です。
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まだ引きずっている、「ドイツ語で、"シ"が、"B"でなく、"H"である理由は何?」問題の続きです。








諸説ありますが…スガナミ楽器のHPで面白いのを見つけましたので、それを基に、私の勝手解釈(特に後半)で、ご紹介しましょう。








「自然な感じにするには、"ラ"と"ド"の間に、もうひとつ、音が必要だけど、高いのと低いのと、候補が2つある、どっちにする? 迷うね」と試行錯誤していた時代、英語同様、音階にアルファベット順を採用していたドイツでも、その"未決の音"に、"B"と命名しました。"ラ"が"A"ですからね。







では、ほかの音名のような大文字でなく、小文字の"b"で書かれたのは、なぜ?


当時、どのような理由でか、"シ"という音が、音として外れもの扱いだったようで、「できるだけ用いない。やむを得ず用いる場合は、目立たないように低く歌うのがよい」とされていたみたいです。その際、「2つあるシ候補の、低いほうで」という意味を表すために、"b"を用いました。








そのうち、次第に、ほかの音でも、「少し低く歌って」、「少し軟らかく歌って」を表すのに、"b"と添えるようになりました。のちに、これが、"半音下げる"記号(フラット)の♭になったらしいです。







反対に、高いほうのシ候補は、丸っぽいbと区別するため、下図のような、四角ばったbで表しました。




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こうして、ますます「このような記号使いは便利だ」と盛り上がり? 「少し高く歌って」、「少し鋭く歌って」を表す記号(シャープ)も作ろう!と、四角ばったbの上下左右を延長し、♯としました(実際の横棒は、五線と区別するために、右肩上がり)。


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さらに、"♭や♯を取り消す"記号(ナチュラル)として、四角ばったbの右下に線を延長して、♮を作りました。


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実際の書き順は、下記のようなのかもしれませんが。



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で、なんだかんだ、結局"シ"は、高いほうの候補が採用されました。








ここからはさらに推測の推測ですが、本採用となった"シ"をどう表すか? 英語同様、そのまま素直に"B"とすればよかったのに、長年、ビー(べー)をいじり過ぎたため、"b"や"B"が何を表すか、人により異なって共通認識が得られなくなっていたので、ドイツでは「ここはひとつ、まったく別のアルファベットにしたほうがよくないか?」となったのでは?


で、ABCDEFGの次のHを採用したと。そして、シのフラットは、"B"ひと文字で表すことに。









日本語    変記号   嬰記号     本位記号        
イタリア語  bemolle   diesis        bequadro        
フランス語  bémol    dièse           bécarre       
ドイツ語   b ,Be   Kreuz          Auflӧsungszeichen      
英語     flat    sharp        natural                    



さあ、どうでしょうか?




参考資料
スガナミ楽器のHP
Wikipedia
コトバンク
プロフィール
HN:
ルーニ
性別:
女性
自己紹介:
子育て真っ最中の頃から、「人生後半にやること」を探してきて、60近くになって、うっかり、そして、ようやく出会ってしまった”マリンバ”。ピアノと異なり、メロディーラインだけ弾いていれば曲になる。先生にピアノ伴奏をつけてもらえば、演奏家気分にも浸れる。う~ん、幸せです。

(注)カテゴリーの"マリンバパートナー"は、共同音楽出版社から№1~№8まで発行されているマリンバの楽譜冊子のことです。2025年8月時点で№1~№3には新版も発行されています。なお、同じ曲名でも、旧版と新版に掲載されているものは譜面が異なる可能性があります。
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