週1回、マリンバのレッスンが楽しみでもあり、苦しみでもあり。そんな60の手習いの日記です。
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では、なぜ、そもそも、"変"や、"嬰"の文字が用いられたのか?については、漢和辞典を引いても分かりませんでしたが、古い漢字に、そのような意味が含まれていたのかもしれません。


例えば、五声の音名も、次のように、身分的な意味があったようです。


宮・・・君主 
商・・・臣下 
角・・・民  
徴・・・事   
羽・・・物




* * * * *




【漢語辞典より】

[変]
かわる・かえる・ふつうと違う・ふしぎ・ばけもの・突然のできごと・ふつうでないできごと

[変記号](ヘンキゴウ)
音楽で、音の高さを本位音より半音下げる記号。

[変徴](ヘンチ)
中国の音階の第4である徴(チ)より半音低い音。悲壮な調子。




[嬰]
あかご・みどりご・めぐる・こもる

[嬰記号](エイキゴウ)
音楽で、音の高さを本位音より半音上げる記号。

[嬰羽](エイウ)
中国の音階の第1である羽(ウ)より半音高い音。




参考
Wikipedia
現代漢語例解辞典第二版 小学館
たぶん、中国古楽の影響を受けた日本雅楽の音階(1オクターブ)の表記ルールから持ってきたみたいです。




【中国古楽】
五声] 五音ともいう。
低 宮 (キュウ) 
  商 (ショウ) 
↕  角 (カク)  
  徴 (チ)   
高 羽 (ウ)   




【のちに2つの音を加えたバージョンの中国古楽と、おそらくそれが伝わった日本雅楽(呂旋)の音階】
[七声] 七音ともいう。
 宮  (宮の低半音)
  宮  
  商  
  角  
 徴  (徴の低半音)
  徴  
  羽




【おそらく上記の呂旋から派生した日本雅楽(律旋)の音階】
[七声]
  宮  
  商
 商  (商の高半音)  
  角  
  徴
  羽
 羽  (羽の高半音)
  



参考
Wikipedia
♭は、音名では、"フラット"と読み、"レのフラット"などと使います。
同様に、♯は、"シャープ"で、"レのシャープ"です。




* * * * *




でも、曲の調では、フラットは"変"で、シャープは"嬰"となり、"変ロ長調"(へんろちょうちょう)とか、"嬰ハ短調"(えいはたんちょう)などと使います。


例えば、変ロ長調は、変ロ、つまり、シのフラットが先頭にくる音階で構成された曲。
シ♭ ド レ ミ♭ ファ ソ ラ


例えば、嬰ハ短調は、嬰ハ、つまり、ドのシャープが先頭にくる音階で構成された曲。
ド♯ レ♯ ミ ファ♯ ソ♯ ラ シ




* * * * *




どうして、"変"? "嬰"?


まあ、"ロのフラット長調"とか、"ハのシャープ短調"では、言いにくいこと、この上ないですが。


子どもの頃は、「何かが変な曲だから変? でも、嬰って何?」という感じで、そのあたりで思考停止、誤解と苦手意識だけが最近まで続いていました。
蛇足ながら。


日本語のかな五十音を並べる方法の起源は、以下のようらしいです。


・アイウエオ順
子音と母音の組み合わせで規則的に並べる中国語にならった。


・アカサタナ順
仏教に必要だったので日本の僧も研究していた、古代インドのサンスクリット語(梵字)の並べ方にならった。








ヨーロッパの言語の"ABC順"の起源は、むか~し、むか~しに定まっていたらしく、わかりませんでした。




参考
QuizKnock アイティメディア
⦿ドレミ順
・イタリア語を基にした日本語の音名

・”ド”が先頭。
・母音が4種類で、区別しやすい。
・"ドレミの歌"のおかげか、子どもも覚えやすい。


ラ シ ド レ ミ ファ ソ
la si do re mi fa so




⦿イロハ順
・アルファベット順と同類の、日本語独自の音名

・”ラ”が先頭
・イロハ歌は、七五調なので、7つある音名にぴったり当てはまり、覚えやすく、言いやすい。
・イ~トの7つは、日常生活でも用いられるので、馴染み深い。


イ ロ ハ ニ ホ ヘ ト
i ro ha ni ho he to




【そこで…いろいろと試してみました】


⦿もし、イロハ順を、アイウエオ順にしていたら?
・当然のことながら、母音のみが多くて、言いづらそう。


ア イ ウ エ オ カ キ
a i u e o ka ki




⦿もし、イロハ順を、アカサタナ順にしていたら?
・すべての母音が"ア”になり、聴き間違いが多そう。


ア カ サ タ ナ ハ マ
a ka sa ta na ha ma




う~ん・・・でも、やっぱりイロハ順がいいみたい。
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プロフィール
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ルーニ
性別:
女性
自己紹介:
子育て真っ最中の頃から、「人生後半にやること」を探してきて、60近くになって、うっかり、そして、ようやく出会ってしまった”マリンバ”。ピアノと異なり、メロディーラインだけ弾いていれば曲になる。先生にピアノ伴奏をつけてもらえば、演奏家気分にも浸れる。う~ん、幸せです。
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